QAILaboratory|AI活用ニュース【2026年2月15日〜21日号】
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今週の結論: MicrosoftのAIが「Confidential(社外秘)」と書かれたメールを 数週間にわたって勝手に読んでいた。 ツールを入れる前に「入力NG」と「OKライン」を決めれば、 同じことは防げる。
経営者がやること:
①入力NG → 社内で使っているMicrosoft 365・Copilot・ChatGPT等のAIツールを 書き出し、それぞれに「自動で読み取られているファイル・メール」 を確認する。原価表・契約書・"Confidential"ラベル付きメールは 「渡してはいけないもの」と明示してリスト化する。
②OKライン → 「社内向け議事録の下書きまでならAI利用OK。 取引先への提案書・見積書はAI未使用+担当者目視確認必須」 など、今週中に試す1業務の合格基準を1行で決める。
③テスト質問 → 使っているAIツールに「○○社との契約条件を教えて」 「今月の仕入れ価格を要約して」と入力してみて、 何が返ってくるか・どこまで知っているかを確認する。
④ズレ修正手順+最終確認者 → AIが作成した文書は「○○さんが社外送付前に目を通す」と 明文化し、週1回「AIに渡したファイルに変化がないか」を 担当者がチェックする当番をつくる。
読了目安: 3分
こんにちは、QAILaboratoryの鳴海です。
「AIの話題が多すぎて、どれを気にすればいいか判断できない」 ——そんな声をよくいただきます。今週は「入れたつもりのない 情報が漏れていた」という事例が出ました。難しい話ではなく、 「先に決めておく」だけで防げることです。落ち着いて一緒に 確認しましょう。
📰 先週のAIニュース
1. AIが「社外秘」メールを数週間、無断で読んでいた——Microsoft Copilotのバグ
何が起きた? MicrosoftはOffice Copilotに、企業が「AIに読ませない」と 設定していたにもかかわらず、送信済み・下書きフォルダの "Confidential(社外秘)"ラベル付きメールを数週間にわたって 読み取っていたバグがあったことを認めました。 影響を受けた顧客数・漏洩件数・AIが内容を保持していたかは 現時点で未公表です。 (出典:Microsoft確認/TechCrunch報道)
経営者への示唆
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Microsoft 365を使っている会社では、Copilotを「導入していない」 つもりでも、組織の設定次第でいつの間にか有効になっている ケースがある。まず「うちはどの設定か」を確認する価値がある。
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「設定さえしておけば大丈夫」ではなく、AIツールの挙動は アップデートのたびに変わる可能性がある。週1回の確認習慣が、 一番現実的な予防策になる。
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「AIに渡していい情報」の範囲を担当者任せにしておくと、 善意の使い方でも想定外の情報が渡ることがある。 経営者が線引きをひと言で示すだけで、現場の判断がそろう。
今日のチェック項目
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□ 入力NG: 社内で使用中のAIツール(Copilot・ChatGPT・Gemini等)を 書き出し、「メール・ファイル・カレンダーのどれと連携しているか」を 1つずつ確認したか? 連携されていたら"読み取られている情報"の範囲を把握する。
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□ テスト質問: 社内で実際に使っているAIツールに 「先月の○○社との打ち合わせの内容を要約して」と入力してみて、 過去のメールや議事録から情報を引っ張ってこないかを確認したか?
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□ ズレ修正手順+最終確認者: AIツールが意図しない情報を 参照していた場合に「誰が発見し・誰に報告し・何を止めるか」の 3ステップを、担当者と事前に口頭で合意したか?
2. AIがPCを自分で操作して業務をこなす時代——Claude Sonnet 4.6登場
何が起きた? Anthropicが新モデル「Claude Sonnet 4.6」を公開しました。 最大の特徴は「コンピューター操作能力」の向上で、人間のように アプリを開き、フォームを入力し、複数の画面を行き来して 多段階のタスクをこなせます。精度を示すベンチマークは 2024年末の15%から72.5%へ大幅に向上。 (出典:Anthropic公式)
経営者への示唆
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「指示を入力する」だけでなく、AIが自分でソフトを操作して 完結するタスクが現実になりつつある。今は「どこまで任せるか」 の境界線を先に決める時期。
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「AIがExcelを操作できる」ということは、Excelの中にある 原価表・取引先情報・従業員リストも操作対象になりうる。 ファイルのアクセス権限を今一度確認する理由になる。
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高性能化が続いても、「AIが作ったものを誰が最終確認するか」 というルールは変わらない。むしろ能力が上がるほど、 確認者の設定が重要になる。
今日のチェック項目
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□ 入力NG: 社内のExcelファイルを「AIに操作・読み取りさせてよいもの」 と「させてはいけないもの」に分けるとしたら、どのファイルが NGになるかをリストアップしたか? (例:原価表・受注一覧・人件費一覧)
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□ OKライン: AIに任せて試してみる業務を1つ決め、 「この業務でAIが作った成果物の、どの状態なら現場で使ってよいか」 の合格基準を1行で書いたか? (例:「文章の下書きまでOK。数字が入ったら必ず手動確認」)
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□ 最終確認者: AIがPCを操作して作成したファイル・メール・ フォーム入力について、「社外に出す前に誰が目を通すか」を 担当者の名前で決めたか?
3. 大企業がAI使用をプロモーション審査に連動——現場導入の空気が変わりつつある
何が起きた? コンサルティング大手Accentureが、上級職従業員のAIツール利用状況を 週次でモニタリングし、昇進審査の判断材料の一つにすると 英FT紙が報じました。同社では55万人以上がAI研修を受講済みとされる 一方、一部の従業員は社内ツールを「使い物にならない」と評しており、 「導入」と「定着」の間に大きな溝があることも浮き彫りになっています。 (出典:FT報道)
経営者への示唆
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大企業でも「AIを導入したが定着しない」という問題は 起きている。ツールを入れただけでは現場は動かない。 小さな会社こそ、「何を・誰が・どう使うか」を先に決めて 少数で試す方が定着しやすい。
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「使わないといけない空気」が先に来ると、現場が 確認なしにAIを使い始める。経営者がOKラインを先に示すことで、 現場が迷わず動けるようになる。
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AIが「業務成果」と直結し始める時代に、自社では どの業務を30日で試してみるかを決めておくと、 後から追いかける必要がなくなる。
今日のチェック項目
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□ OKライン: 自社でAIを試してほしい業務を1〜2つ決め、 「どんな成果物が出たら合格か」を、担当者に口頭で伝えたか? (例:「提案メールの下書きを3分で出せたら合格。 送信前の確認は必ず自分でやること」)
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□ テスト質問: 担当者が実際にAIを使い始めた時、 「これはAIに頼んでいいですか?」と聞いてきた場合に 即答できる基準が手元にあるか確認したか? ない場合は「入力NGリスト」を1枚つくるところから始める。
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□ ズレ修正手順: AIを使った担当者が「うまくできなかった」 「変な出力が出た」と気づいた時に、誰に報告して・ どう記録するかのフローを、今週中に1度話し合ったか?
📎 今週のその他のニュース
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GoogleがAI音楽生成モデル「Lyria 3」をGeminiアプリに統合 (Google公式) → 販促・ブランド動画のBGMをAI生成したいサービス業の方は要注目
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OpenAIがChatGPTに「ロックダウンモード」を追加——外部アクセスを制限してセキュリティを強化 (OpenAI公式) → 情報漏洩が心配でChatGPTを使えていない方は、この設定で試すスタートラインに立てる
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AIエージェント「OpenClaw」の開発者がOpenAIに合流——AIが自律的に日程調整・メール送信を行う個人エージェントの開発を加速 (The Verge報道) → 「AIがメールを自動送信する」が現実になる前に、自社の送信ルールを先に決めておきたい方は確認を
💡 今週の一歩
今週のニュースを「へぇ」で終わらせないために、1つだけアクションを。
製造業の方(P1): 今週のCopilotバグのニュースを受けて、工場・事務所で使っている PCに「AIツールが入っているか・メールやファイルと連携しているか」を 情報システム担当か総務に確認してもらう。 把握できたら「渡してはいけない情報」を紙1枚に書き出して デスクに貼っておく。それだけで現場の判断基準が揃う。
DX推進・後継者の方(P2): 部署ごとにAIツールの使用状況(何を使っているか・誰が使っているか)を 今週中に棚卸しする。その中から「OKラインが決まっていない業務」を 2つ見つけて、次の社内会議で合格基準をひとつ決める。 PoC(試験導入)を増やす前に、先に動いているものの範囲を把握する。
サービス業・営業職の方(P3): Accentureの事例にならって、「提案メールをAIで下書きする」 という業務を1つ今週試してみる。 その際、「送信前に自分が必ず読み直す」「金額・納期・固有名詞は AIに書かせず手入力する」という2つのOKラインを先に決めてから始める。 いきなり完璧にしなくていい。1通試すことが今週のゴール。
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入力NGリスト
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OKラインチェックリスト
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テスト質問セット
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ズレ修正手順シート
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形式: オンライン90分
検収: 30日検収。条件は事前に明文化します
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QAILaboratory 代表 鳴海
「AIで事故らない」運用設計の専門家。
製造業・小売業・サービス業などのAI導入を支援。30日で土台・90日で定着。検収条件は事前に明文化します。
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