QAILaboratory|画像を作る会社の道具が、工場のラインに立っています
こんにちは、QAILaboratoryの鳴海です。
今週、ドイツのBlack Forest Labsが、映像と画像と音声を一つの系統で生成するFLUX 3を公開しました。同社はこれを、Audiの生産ラインでのロボット制御に向けた派生モデルFLUX-mimicにも広げています。
海外の事例を読むと、規模が違うから自分のところには関係がない、と感じます。あるいは反対に、同じことをやらなければ、と焦ります。ただ、この件で真似できるのは技術のほうではなく、置いた場所の選び方だと思います。画像を作ってきた会社が、新しい事業を立ち上げたのではなく、自分たちのモデルを、すでに毎日動いているラインの一工程に差し込んだ、という順序のほうです。
■ 今週、目を留めておくとよさそうな一つ
目を留めておいてよいと思うのは、「外に売る前に、自分のところで回している」という形が、今週いくつも重なったことです。OpenAIは顧客対応のエージェントPresenceを出しましたが、案内の中で、自社の電話サポート回線をすでにそれで動かしていると書いています。AMDはAnthropicと大きな供給契約を結ぶと同時に、自社のチップの改良にClaudeを使うと述べました。どれも、外に見せる前に自分の現場で通している、という順序を踏んでいます。この順序は、規模に関係なく真似できます。むしろ規模が小さいほうが、試して直すまでが速く、判断も自分で下せると思います。
■ ほとんどは、追わなくて大丈夫
一方で、金額の桁は追わなくて大丈夫だと考えています。ジョージア州の3.2ギガワットの施設に300億ドル超、2ギガワット規模のチップ提携、2年で100億ドル規模の設備賃借。どれも供給側の事情の話で、あなたの現場でうまくいくかどうかとは、ほとんど関係がありません。モデルのパラメータ数や、和解金の額も同じです。桁の大きさは記憶に残りやすいのですが、記憶に残ることと、判断の材料になることは違うと思います。読んで驚いている時間は、たいてい自分の現場を一歩も進めてくれません。
■ もし決めるなら、ここだけ
もし一つだけ決めるなら、自分の仕事のうち、毎週必ず発生していて、いちばん地味な一工程を選ぶことだと思います。派手で目立つところではなく、毎週必ず来るところを選ぶ。回数が多いほど、直した効果がそのまま積み上がるからです。選んだら、人に配る前に、まず自分で通してみる。自分が手順を書けるようになるまで、何度か回してみる。残すのは「その一工程の手順メモ」一枚です。安心して任せられる状態は、いきなり作れません。小さく一度やって、手順に落として、それから繰り返しに乗せる、という順で近づいていくものだと考えています。
真似するなら、規模ではなく順序のほうを。今週はその一工程を選ぶところまでで、十分だと思います。
進め方そのものを見比べたいときのために、研修・ツール・AI顧問・実装伴走の四つを、始めやすさや手元に何が残るかで並べたページを置いています。よろしければ、こちらから。
https://www.narumitakayoshi.com/compare-start
QAILaboratory
代表 鳴海貴慶
HP https://qailaboratory.narumitakayoshi.com
ブログ https://www.narumitakayoshi.com/blog/
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