QAILaboratory|AIに任せた仕事は、毎週、無作為に三件を選んで見直すことにしています
こんにちは、QAILaboratoryの鳴海です。
金曜の午後、事務所の机で、今週AIに任せた仕事の一覧を開く場面を思い浮かべてください。全部を見直す時間はなく、かといって一度も見ないのも落ち着きません。今週は、その見直しを「無作為に三件だけ選ぶ」と決めておく話をします。
米国のAIニュース会社The Rundownは、社員が20人強の完全リモートの会社です。同社のRowanは、10月16日号のコラムで、毎週金曜に「デジタル工場巡回」をしていると書いています。
コラムによると、対面の会社なら社長が工場の床を歩いて、誤りやのろい引き継ぎに気づきます。床のない会社では、サポートの問い合わせ、記事、経理項目などから無作為に選び、同じ観点で見直すそうです。観点は、何が遅いか、どの引き継ぎをなくせるか、何を自動化すべきか、の三つです。
今週のコラムでは、その準備をAIに任せたと書かれています。Claudeの定期タスクが金曜の朝までに、見直す領域を無作為に選び、サンプルとリンクを集めた報告を作り、先週の指摘が実際に直ったかをSlackで確認するそうです。Rowanは、1回あたり約30分の作業だと書いています。
これは、会社の規模にかかわらず、小さな事務所でもそのまま持ち込めると私は考えています。
■ 見直しは「全部」ではなく、無作為の三件にすると続けやすくなります
全部を見直そうとすると、時間が足りず、そのうち見直す日そのものがなくなります。三件だけなら、30分で終わり、来週も続きます。
無作為にする理由も大切です。Rowanは、無作為なのは「誰も取り繕えないようにするため」だと書いています。見直す三件を自分で選ぶと、出来のよいものを選びたくなります。選び方をくじ引きに任せれば、AIに任せた仕事の普段の姿が、そのまま目の前に出てきます。
■ 追わなくていいのは、他社の取り組みを一つずつ真似することです
同じ週には、Microsoftの最高経営責任者が、AIの権限と作業記録をAIが書き換えられない場所に置くよう呼びかけました(10月12日号)。Bank of Americaの最高経営責任者は、AIが見つけたソフトの欠陥を直すために、契約社員1,000人を雇ったとCNBCに語っています(10月16日号)。
どちらも、規模の大きな会社の話です。自分の仕事の判断には、そのまま使えない部分が多くあります。名前を知っておけば足ります。
■ 決めるなら、次の金曜に、AIに任せた仕事から無作為に三件を選んで、同じ問いで見直します
決めるのは、次の金曜に、この一週間でAIに任せた仕事の中から三件を選んで見直すことです。選び方は、一覧に番号を振り、サイコロか、スマートフォンの乱数で決めます。問いは三つに揃えます。どこが遅かったか、どの引き継ぎはなくせるか、AIに任せ続けてよいか、の三つです。
見直して気づいた点は、一行で書き残します。その翌週の金曜には、先週書いた一行が直っていたかどうかを、最初に見ます。
確かめ方は、翌週の金曜に、先週書いた指摘の件数のうち、実際に直っていた件数を数えることです。三件のうち二件が直っていれば、見直しは回っています。一件も直っていなければ、見直す前に、指摘の書き方か、直す担当を決め直します。
見直す仕組みがあることが、AIに任せる仕事を一つ増やしても大丈夫な理由になる、と私は考えています。
QAILaboratory
代表 鳴海貴慶
HP https://qailaboratory.narumitakayoshi.com
ブログ https://www.narumitakayoshi.com/blog/
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